異能測定
「天狗寺さん!おはよう!」
「おはようございますわ。親野さん。」
朝、教室に入った私は天狗寺さんとあいさつを交わした。
「ところで天狗寺さん今日の異能測定って何するか知ってる?異能の測定って入学が決まったあとに学校で一人一人やらされた気がするんだけど…。」
「私も記憶でもそのはずですが…。一体何をするんでしょうか?」
3月上旬、私の入学が確定したあと新入生は学校に呼び出された。そこでは、学校の先生に異能を披露した。それが異能測定だと思ったんだけど…。
ガララッ
先生が教室に入ってきた。教室の中のみんなはすぐに着席した。
「諸君、異能測定を行う。外で行うのですぐに準備して移動するように。」
「先生、質問よろしいでしょうか?」
クラスの少し小柄な男子が言った。
「なんだ。」
「僕ら、入学する前に個人で学校にきて異能測定を行ったと思うのですが、今日は何をするんですか?」
「最もな疑問だが実施内容は実施場所で説明する。他にも質問がないのなら素早くグラウンドに移動するように。」
先生がそう言って教室を出ていくとクラスのみんなもそれぞれ移動の準備を始めた。
30分後。
私たちは見知らぬ施設の前にいた。
私たちは教室を出たあとグラウンドに集まった。すると私たちはヘリコプターに乗り込まさせられた。地上はみるみる遠ざかりあっという間に今の場所に移動していた。
「諸君、これから異能測定を行う。教室で質問されたように入学前に諸君らには異能を見せてもらったがあれは君らの異能の表面を確認したに過ぎない。今回は、諸君らがどの程度異能をコントロールできるかを見させてもらうぞ。」
「そんな…。いきなり…。」
おとなしそうな女の子が言った。
「いきなりも何も諸君らはこの国の対異能特殊部隊になるためにこの学校に入学してきたのだろう。それまでには3年しかない。のんびりしている暇はない。」
私とそれ以外の4人の生徒に緊張が走る。
「それでは詳細を伝えるぞあの施設は学校保有の施設だ。諸君らには施設に侵入してもらい施設の奥にあるチップを入手してきてもらう。また、なかにはロボットが徘徊しており諸君らを妨害してくる。この妨害を退けつつチップを入手することが目標だ。何か質問は?」
沈黙が走った。
「それでは13時20分、これより測定を開始する。私はここでまっているぞ」
測定が始まった。私はすぐに勢いよく施設の入口に駆けだした。
「レッツゴー!!!、ぐえッ!」
そんな私を襟をつかんで制止したのは前髪が目にかかるくらい長い男の子だった。
「ちょっと!なにするのよ!」
「こっちのセリフだよ。なにしてんだよ。まずは作戦会議からだろ。」
「うっ。」
ぐうのねもでない
「まずはそれぞれの紹介からだな。俺の名前は西恋ヶ窪 焦、異能は焼身自活、自分の体を燃やすことで灰に返し再構成する。」
そういうと彼は自分の指先を燃やし始めたすると彼の指先は燃え上がりながら灰になり宙を舞った。その灰はみるみる内に彼の指先に集まり再度彼の指を形作った。
「まぁ、俺のはこんなところだ。次は…。」
そういって私たちが自己紹介をしているたとき
ザザッ
「こちら真皮。どうした。」
「測定は中止。ポイント1にて同伴した二舞先生の死体が見つかった。生徒は全員行方不明とのこと至急ポイント1に向かわれたし。本部はこれをAランクの緊急事態とみなす」
「了解した。至急生徒たちを帰還させポイント1に向かう。」
真皮先生は次の子が自己紹介をし始めようとしたときに私たちに近づいて言った。
「諸君、測定は中止だ。至急帰還する。」
先生が私たちにそう言い渡した瞬間近くの草むらから突然何かが飛び出してきた。