入学式
教卓で話している先生はメガネをかけたぴっちりしたスーツ姿の先生で、いかにも厳しそうな感じだった。
「そういえばまだ私の自己紹介をしていなかったな。このクラスを受け持つことになった
私たちは2列に並んで体育館へと向かった。
所定の席に着席すると2メートルはあろうかという老人が体育館のステージに現れた
「えー、新入生諸君。わしが東京特異能高等専門学校校長の
すごい名前の校長先生だ。
「諸君には、これから3年間ここで正しい力もとい異能の使い方を学んでいってもらう!皆、時に切磋琢磨し時に助け合え!我々は容赦なく諸君らに難題を投げかける!時には心も折れよう。しかし、止まない雨などない。なんどでも挑戦するがよい!そのために我々はいる!」
「校長先生、ありがとうございました。」
司会の先生がそう言うと校長は横にはけていった。
最後まで勢いのすごい先生だったなぁ。
「次に、新入生代表の言葉」
新入生代表って一番入試の成績が良かった人のことだよね…。一体誰なんだろう。
「はい。」
聞き覚えのある声がしたと思い視線を飛ばすと天狗寺さんがステージに向かって歩いていくのが見えた。
「私たち、新入生一同は時に切磋琢磨し、時に助け合い勉学に勤しむことを誓います。」
天狗寺さんって凄い人だったんだ…。
天狗寺さんがしゃべったあとも何人かの先生が話して入学式は終了した。入学式が終わって各自解散すると私は周りを見渡して天狗寺さんを探した。しかし、彼女の周りには人だかりができていた。
「天狗寺さん、頭いいんだね!」「髪きれい!」「どこ出身なの?」
私が話すことは到底無理そうだった。私が一番最初に仲良くなったんだけどなぁ。同じクラスなんだしどうせまた明日会えるからいっか。そう思い私は今日は家に帰ることにした。