なんか増えた

 ~Side 天狗寺~

 争いごとや血を見るのは今でもあまり好きではない。天狗寺家の人間である以上争いごとの中心にいるのは避けられないのだが、それでも苦手なものは苦手だ。

 だって

 

 「二舞先生!!!くそっ!!!治療が間に合わない!!!」

 「天狗寺さん…私たちどうしたら…」

 

 こんな状況だってのに自分を律することができなくなってしまいそうだから。

 

 運の良いことに皆さんパニックに陥ってるから今私の体が本来の姿に近づいているのに誰も気が付いていない。

 全く、お母様が知ったら「はしたないわよ」って言われちゃうのかしらね。

 

 

 ~side 親野八~

 はちみつを射出する構えをとったその先には

 「きゅぅい」

 よくわからない生き物がいた。

 なんだあれは、蛇か?いや蛇って二足歩行できたか?てかあの口の中からちらっと見える銃口はなんだ?

 「あ!ナーちゃんやっとおい「とりあえずはちみつ撃っとくか<ブチャ」きゃあああああああああ!!!!!!ナーーーーーーちゃぁぁぁぁぁぁぁぁあん!!!!!!」

 

  ーーー二分後

 

 「じゃあその蛇はあなたの異能で今回の騒ぎには関係のないのね?」

 「そうよ親野ちゃん。今回飛んできたのがはちみつだったからよかったもののもっと破壊力の高いものだったらナーちゃんのボディに傷がつくところだったわ。」

 

 ……なんだこいつ。てかあれ?

 「どうして私の名前を?」

 「だって私たち同じクラスじゃない。」

 あ、まずい。クラスの人のこと天狗寺さん+モブくらいにしか把握してなかったのがここで仇になった。

 「ごめん…まだ私クラスの人のことちゃんと覚えてなくて…」

 「まあいいわ。私は今田 路巳、異能は蛇道。まあ蛇を操ったりする異能だと思ってくれれば大体あってる。それで他のあなたたちは?」

 

 こうしてもう一人の同行者が増えた。