次回、名もなき竜ティマイオス
4人が戻るとそこには見るも無惨なDの亡骸が転がっていた。腹部は貫かれ内臓が露出し、顔面は半分食い破られていた。
「ウッ…。ちょっと…。」
Aが口をおさえて物陰に入っていった。
「ひでぇ…。」
Cも口をおさえて言う。
「おい!A!お前が応急手当しなかったらどうするんだよ!」
Bが叫ぶ。
「もう無理だ…。応急手当なんかじゃ直しきれないよ…。」
KPがうつむきながら言う。
皆が凄惨な現状に呆然自失としているときBが気づいた。
「おい…。Dをこんなにしたやつはまだ近くにいるんじゃないのか?」
BとC,KPの間に緊張が走る。
「うわぁ!!!」
物陰のほうからAの悲鳴が聞こえてきた。
「まずいぞ!」
Bは間髪入れずにAの方に駆け出した。
そこには口の周りを人間の血で赤く染めAに襲い掛かろうとする食パンと腰を抜かし地面にしりもちをついたAがいた。
「急げ!ダイスだ!キック技能を振るぞ!」
Bが足を食パンの方に突き出し叫ぶ。
「おおおおおお!!!!!」
Bのケンカキックが食パンの方へ飛んでいく。
「任せろ!ダイスロオオール!!!」
KPがダイスを振る。
1d100->4 (致命的失敗)
「あっ」
「えっ」
バクン!
Bの足が食われた。
「うわぁぁぁぁぁ!!いてぇええええ!!」
Bが足を食パンに食われながらのたうちまわる。
「ひぃっ!!」
Cが遅れてやってくる。
「あぁ…。あああぁあ…。」
Aは呆然としている。
「我を失っている場合じゃないぞ!Bを助けるんだ!」
KPが叫ぶ。しかし、AとCは動かない。
「くそっ!」
KPはあたりを見渡し太い棒を手にとり食パンに殴りかかった。
「はなせぇ!」
すると、食パンはBを離し視線をこっちに向けた。
Bの足はぐちゃぐちゃになっていた。おそらくBを連れてここから逃げることは不可能だろう。
食パンと向かい合いながらKPは決断を下した。