異能高専
なんと、教室の一番後ろの席の中央に今朝衝突してしまった金髪縦ロールのお嬢様っぽい人が座っていたのだ!
私はなんと声をかけようか悩みながら隣の席に座る。
「あの、先ほどは申し訳ありませんでしたわ」
「い、いえ!私こそ寝坊して急いでたのが悪かったので......」
「ええ、わたくしも急いでいたのであなたのことまで気が回らず、そのせいであなただけ遅刻させてしまいましたわ。謝罪を受け取ってくださいまし」
「わかりました。じゃあ、友達になってください!」
「もちろんですわ!わたしもそう言おうと思っていたんですの。私の名前は天狗寺成魅。能力は天狗。空中を駆ける程度の能力ですわ。よろしくお願いしますね。はちみつさん。」
「よろしくです!成魅さん!その、空を走ることができたから高専に遅刻せずにこれたんですね!すごいです!!」
「ふふ、ありがとうございます。あなたが同じ高専生だとわかっていたら抱えて登校してさしあげられたのに」
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私たちはそのあと入学式までの時間を他愛もない会話をして過ごした。
私が入学したのは東京特異能力高等専門学校、通称「東京異能高専」と呼ばれる異能力を持った人間を集め、研究をし、人類全体の発展に貢献するための学校だ。