初陣

「いっけなーい、遅刻遅刻☆

私、親野八光おやのはちみつどこにでもいる異能"はちみつ"をもつ高校生

高校生活初日から寝坊だなんてサイアク!!」 

 

ドン!!!

 

「「いった~い、も~なによ~~」」

 

「こほん、ちゃんと前を見て走ってくださいまし?」

 

そう言って女の人はその長い髪を靡かせながら走り去っていった。

 

「きれいな人だったなぁ.......あっ、違う違う、私も急がなきゃ」

 

七色に輝く高校生活がこれからはじまります!!!

 

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私、親野八光、今廊下に立たされています。

「七色に輝く高校生活はじまるかしら....はぁ..。」

 

高校生活初日、遅刻をしてきた私は1-Dの前で立たされています。クラスでは早々に笑い者になっちゃった。恥ずかし~~~~~。教室では自己紹介が始まっているようです。私、クラスになじめるのかとても不安です。

 

「親野、入ってこい」

 

「はっ、はい!!失礼します!!」

うわぁ、みんなこっち見てるよぉ、やめて、こっちを見ないで。

 

「よし、親野自己紹介をしろ」

 

「はい!私、親野八光です!!えっと...はちみつを出せます。えっとえっと、皆さん仲良くしてください!!!」

 

教室によくある感じの拍手が響き渡る。

 

「ありがとうございます!...ってあれ、あの人」