向、悲鳴
焦「みんな俺の愛車に乗ってくれ!!」
🦍「ウッ!!」
路巳「ナイスゥ!!!」
私たちは西恋ヶ窪君の車にのって悲鳴の方に向かった。
路巳「にっしーはいつからこれに乗ってるの?」
焦「免許取ったその年だから2年前からだな。そうした、いいだろうこの車。イケてるだろ。こんな変な世界になっていなかったらじっくり見てほしかったよ。こいつの、ドシタンハ・ナシキコcarの曲線美。ほんとにかっこいいんだぜ。」
路巳「にっしーってこの子の話になるとキャラ変わるよね。」
焦「そんなことはない。って、おい!あれを見ろ」
西恋ヶ窪君に言われ向いた先では、凄惨な光景が広がっていた。腹部を貫かれた死体。左足を失っている男。ただ目の前の光景に唖然とし、固まっている男。食パンを目の前に倒れている男。ここで倒れている男は今にも食パンに食されてしまいそうになっている。
路巳「にっしー車とめt」
路巳ちゃんがそう言い終わる前に何かが飛び出していき、食パンを殴り倒した。
🦍「うほほい!(猩猩!)」
八「猩猩くん!??」
飛び出していったのはあの寡黙な猩猩君だった。猩猩君は食パンを殴り倒すや否や、その耳にかぶりつき嚙み千切った。その姿は獣そのものだった。
八「猩猩君って霧を発生させる異能だったんじゃないの!??」
🦍「いや、あれは異能なんか使っていない。ありのままの猩猩だ。」
八「ありのままって......。って今普通にしゃべったよね」
🦍「ウホウホ」