アンチ朝バナナ
「うわぁぁあっ!!!」
私のはちみつ刀が西に突き刺さろうとしたとき間に西恋ヶ窪が飛び出す。
「うぐぅっ!!」
はちみつ刀が西恋ヶ窪の腹に突き刺さる。
「何…してるんだ…親野…!」
息も絶え絶えに西恋ヶ窪が言う。
「どけよ!私はその〇〇〇(不適切な表現のため伏字)を殺さなきゃ!!」
「気でも…!狂ったか…! 今田…!」
西恋ヶ窪は今田に合図する。
「ステちゃん!ゴー!」
突然、今田の袖から白黒の蛇が飛び出し親野の足首に噛みついた。
「痛っ!」
蛇に噛まれると親野は床に膝をつきうなだれてしまった。
「な…によ…これ…!?」
「もういいわよステちゃん。戻っておいで。」
今田がそう言うと蛇は今田の袖に戻っていく。
「今のはアマガサヘビのステちゃん。この子は全身の筋肉を動かなくさせる毒を持ってるの。普通なら全身が動かなくなってそのまま心臓も止まっちゃうんだけど、この子のはそこまでいかないから安心してね。親野ちゃん。」
「く…そ…」
親野は完全に床に突っ伏し動かなくなった。それと同時に西恋ヶ窪の腹部からはちみつ刀が抜け落ちた。
「ぐあっ!」
西恋ヶ窪もその場に膝をついた。
「ウホッ!(大丈夫か!?西恋ヶ窪!すまない俺をかばったばっかりに!今、手当てするぞ。うわぁ腹を貫通してる!内臓は傷ついていないみたいだな。気をしっかりもて!まだ間に合うぞ!)」
「西恋ヶ窪君!大丈夫!?ひぃっ!」
今野が出血を見て固まる。
「退いてろ…。俺の異能の説明はした…だろ。」
そういうと西恋ヶ窪はオイルを取り出し上着にしみこませ服ごとその上半身を焼いた。みるみるうちにその身体は灰に燃え変わり宙を舞い腰当たりまでが灰に変わったところで宙を舞う灰が集めり西恋ヶ窪の上半身を再度形作った。
「はぁ…はぁ…。」
「ウホ…。(大丈夫か…?)」
「あぁ、大丈夫だ…。」
西恋ヶ窪は肩で息をしながら返す。
「にしてもすごい異能ね。ほぼ不死身じゃない。」
「そんなことねぇよ。」
と半分呆れ顔で西恋ヶ窪は言う。
「それよりもこいつの手足を早く縛っちまおう。」
「ウホ。(そうだな)」